HSコード

HSコードとは、1983年に関税協会理事会総会で採択され、88年1月に発効した「商品の名称及び分類についての統一システム(Harmonized Commodity Description and Coding System)に関する国際条約(HS条約)」に基づいて定められたコード番号。2016年7月現在、世界税関機構(WCO)が管理している同条約には、日本をはじめ153の国及びEUが加盟。また、非加盟国であってもHSコードを使用している国と地域があり、それらを含めると200以上の国と地域がHSコードを使用している。
HSコードは、日本語で「輸出入統計品目番号」、「関税番号」、「税番」などと呼ばれることもあり、あらゆる貿易対象品目を21の「部」(Section)に大分類し、6桁の数字で表す。6桁のうち、上2桁を類(Chapter)、類を含む上4桁を項(Heading)、項を含む上6桁を号(Sub-heading)と言う。HSの分類改訂は、時代の流れに沿って、ほぼ5年ごとに見直しをすることが、当初から加盟国により合意されており、最新では2017年1月1日に改正された。これにより、同日付けで日本の関税率表なども分類が改正。



NACCS(輸出入・港湾関連情報処理システム)

NACCS(Nippon Automated Cargo and Port Consolidated System / 輸出入・港湾関連情報処理システム)は、入出港する船舶・航空機及び輸出入される貨物について、税関その他の関係行政機関に対する手続及び関連する民間業務をオンラインで処理するシステム。2008年10月に特殊法人化され発足した輸出入・港湾情報処理センター(NACCSセンター)株式会社によって運営されている。(本社は東京都港区)NACCSは、航空貨物の手続等を行うAir-NACCSと海上貨物の手続等を行うSea-NACCSがそれぞれ独立したシステムとして稼動していたが、2008年10月のSea-NACCSの更改及び2010年2月のAir-NACCS更改を機に、システムの見直しを行い、Air-NACCSとSea-NACCSを統合するとともに、国土交通省が管理・運営していた港湾EDIシステムや経済産業省が管理・運営していたJETRASなどの関連省庁システムについてもNACCSに統合し、統合版NACCSとして稼働を開始した。

※詳細は以下のホームページを参照下さい。
NACCS(輸出入・港湾関連情報処理センター株式会社)



インコタームズ

「インコタームズ(Incoterms)」とは、国際商業会議所(ICC)が制定した貿易取引条件とその解釈に関する国際規則(International Commercial Terms)の略語。インコタームズが制定される以前は、貿易取引条件の解釈がそれぞれの国で異なり、しばしばトラブルの原因となっていた。

制定後は、商慣習の変化に伴って数次の改定を経て、現在は「インコタームズ2020」が出されている。インコタームズは、アルファベット三文字(例えば、CIF、FOBなど)で表され、売主・買主間(当事者間)の物品の引渡しに関する危険の移転の分岐点、役割や費用(運送の手配と運賃の支払、保険の手配と保険料の支払、通関手続きと費用の負担など)について、それらに関する基本的な条件を定めている。ただし、支払われるべき代金や支払方法、物品の所有権の移転時点、契約違反の結果などについては定めていない。

「インコタームズ2020」では、インコタームズ2010と同様、「いかなる輸送手段にも適した規則」と「海上および内陸水路輸送のための規則」の2クラスに分類し、全部で11規則ある。インコタームズ2010では、2000年版のDグループにあった4条件が廃止され、新たに2つの規則(DAT、DAP)を加えた合計11の規則で構成されていた。インコタームズ2020では、インコタームズ2010にあったDATが消滅し、これに代わってDPUが新設された。



インボイス

貨物の送り状(明細書)のことで、荷送人(輸出者)が荷受人(輸入者)に宛てに発行するもの。輸出貨物の記号、商品名、数量、契約条件、単価、仕向人、仕向地、代金支払い方法などが記載され、B/Lとともに輸出入通関手続きなどに用いられる貿易取引において必須の書類。また輸入者側では仕入れ書としても活用。船積み貨物のために作成されるCommercial Invoice(商業送り状)と、輸入国が輸入価格の不正申告を防止するため輸出者に提出を義務づけるOfficial Invoice(公用送り状)があるが、通常のインボイスは前者(商業送り状)を指す。以下のウェブサイトより、用紙のダウンロードが可能。

佐川急便ホームページ
sgx_invoice.xls (live.com)
フェデックス・ホームページ
一般CI_JP(4).pdf (fedex.com)




ケーブルネゴ(Cable Negotiation)

電信で確認したうえでの買取のこと。船積み後、輸出者が荷為替手形買取のために提出する船積み書類に信用状記載の条件と不一致(ディスクレ:Discrepancy)がある場合、しかも信用状条件の変更を行うだけの時間的余裕がない場合に、輸出地の銀行が発行銀行に電報によって事情を説明し、発行銀行の承諾を得たうえで、荷為替手形を買い取ることをいう。